『鉄くず拾いの物語』〈2013年 ボスニア・ヘルツェゴビナ 仏 スロベニア〉
貧しくも幸せに暮らすロマの一家。ある日、妻が急病で手術が必要と診断されるが、保険証も金もない彼等は病院側から拒否され、、、。本当に起こった実話を当の本人達が本人役で出演している、という限りなくドキュメンタリーの要素が強い劇映画です。本人とはいえ演技の素人で、さらに音楽、ナレーション一切なしなので、序盤ちょっとキツいんですが、話が動き出す中盤から入っていけました。そして、さりげないながらもグッとくるラストシーン。この一家、味、にじみ出てます。しかし、男2人が機械を使わず、人力全開!斧だけで車を「鉄くず」にしてゆく様、これはもう「拾い」の次元ではありません、圧巻です。 〈シネマ ジャックアンドベティにて〉